ペトラシェフスキー会()のメンバーとして逮捕されたドストエフスキーは、
オムスク監獄で
囚人として4年間過ごした。「死の家の記録」は実質上、ドストエフスキー自身の獄中体験記録とも言える。1度
検閲により発表が禁止されたことから、アレクサンドルという架空人物を設定しているが、その設定も物語途中に崩れている。
語り手アレクサンドル・ペトローヴィッチ・ゴリャンチコフは妻殺しの罪で10年間の追放と
強制労働との判決を受ける。彼は
貴族地主出身であったことから、他囚人たち(多くが、地主に搾取される農民出身)から悪意・憎しみを多いに買い、当初は
監獄生活に苦しむ。しかし次第に収容所生活や受刑仲間に対する自身の嫌悪感を克服して、それまでの信念を再構築してゆく。