歴史的に見れば、民族文字である
ハングルが創製されたのは15世紀半ばである、その以前は基本的に朝鮮文学も漢文で書かれていたし、日本語と同じく漢字によって民族の言葉を表記した
吏読や
郷札などの伝統も存在した。ハングル創製後も漢文で書くのが正式とする意識が強く、ハングルは李朝末期まで公用の文書としては使われなかったが、民間ではハングルの発明を受けて『
春香伝』など多くの小説や、歌謡の
パンソリが書かれ、朝鮮民族独自の文学が本格的に始まった。この流れを汲んで李朝朝鮮末期、日本植民地統治時代に多くの文学作品が発表された。韓国ではこの時期の文学あるいは古代の郷歌なども含めて「韓国文学」と呼んでいる。韓国で朝鮮文学といえば特に
李氏朝鮮時代の文学を指す。
『三国史記』『三国遺事』は歴史書として読まれているが、文学としても読むことが可能である。『三国史記』では、「
花郎」に関する記述が物語性を帯びたものと見ることができ、また「
都弥伝」「
温達伝」などの烈女・孝女伝も史実に物語性を含んでいる。『三国遺事』では「
春秋公」「
百済の武王」の逸話が有名である。