一条朝の
正暦年間(実は
永延の始め)を上限に、代々の勅撰集に漏れた秀歌や、当代の歌人の作品を収める。選歌の方針は格調と抒情性を重んじ、俊成が唱えた「
幽玄」の心や、
本歌取りなどの技巧を特色とする。最多入集歌人は『
金葉』撰者の
源俊頼(52首)で、俊成自身(36首)がそれに次ぎ、
藤原基俊(26首)・
崇徳院(23首)ら政治の敗者も上位を占める。他に当代歌人では
俊恵・円位法師(
西行)・
待賢門院堀河・
式子内親王、王朝歌人では
和泉式部・
紫式部・
大江匡房・
藤原公任などが目立つ。先の『詞花』に反して当代重視主義に戻り、同時代の入集歌数は全体の半数に及んだ。また、僧侶歌人の比率も二割と高い。