中国政府は、
民族区域自治という少数民族政策を取っている。国民を、
漢族と55の「
少数民族」とに区分し、その民族ごとに集住地域を「区域自治」の領域として指定した。そこでは、「民族の文字・言語を使用する権利」、「一定の財産の管理権」「一定規模の警察・民兵部隊の組織権」「区域内で通用する単行法令の制定権」などを行う事を認めている。国民を構成する諸集団が、どの「民族」に帰属するかを法的に確定させる行政手続きを、
民族識別工作といい、清代から民国期にかけて伝統的に「五族」とされてきた民族数は、この手続きにより56にまで増加した。
これらの少数民族には、各自の言語、文化を維持する権利が保証されている。特に各少数民族語を
教授言語とする初等中等教育が原則保証されているが、実際は北京語以外による高等教育は認められず、また少数民族語を教授言語としても、各少数民族史の授業を認めないことが同化政策として問題視されることもある。また、少数民族の優先的な上級学校進学、公務員採用などの
アファーマティブ・アクションも採られているとされ、この恩恵に浴するために漢族が少数民族を詐称することが問題になっているという。