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「中古日本語」||本-master.com 【02/10update】

中古日本語 wikipedia|無料辞書

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中古日本語(ちゅうこにほんご)とは日本語の発展における一段階であり、上代日本語に継ぐものである。平安時代中期に用いられた。日本語の文語体の基礎となる言葉遣いである。
平安時代の初期(10世紀)に日本語を記したものは漢文・変体漢文と訓点資料(漢文の訓読を記号・文字で記した資料)・古辞書を除いて残存資料に乏しく、実態ははっきりしない。一方平安時代末期(11世紀末ころ〜12世紀)には中期とは異なる現象が現れ始め、「院政期」と呼ばれる。院政期は後の鎌倉時代と似た特徴を持ち、「院政鎌倉時代」と一括して考えることがある。従って「中古日本語」という時は平安時代の中期を中心に、初期も含めるが、院政期を除いて考えるのが一般的である。そして院政期は「中古」に対して「中世前期」と呼ばれる。

◆ 背景
上古日本語は漢字を借用し日本語を写していた (万葉仮名) 。平安時代には遣唐使が廃止され、服装も独自の変化を遂げるような国風文化のもとで、表記の面でも万葉仮名からひらがなカタカナという表音文字へと変化した。漢字も残し活かしたこの発展は日本語の表記を簡略・豊潤にし、文学の新時代を現出し、『竹取物語』、『伊勢物語』、『源氏物語』などの古典を生み出した。

◆ 音韻

◇ 音素
音素に基づく中古日本語の五十音図を以下に掲げる。
|| /hi/|| /hu/|| /he/|| /ho/
|-
| /ba/|| /bi/|| /bu/|| /be/|| /bo/
|-
| /ma/|| /mi/|| /mu/|| /me/|| /mo/
|-
| /ya/|| || /yu/|| || /yo/
|-
| /ra/|| /ri/|| /ru/|| /re/|| /ro/
|-
| /wa/|| /wi/|| || /we/|| /wo/
| -->
・ア行の「オ」とワ行の「ヲ」の区別は11世紀初めには語頭において混乱を始め、11世紀後半には区別がなくなった。『悉曇要集記』(1075年成立)には「オ」のみで「ヲ」が記されていないことからわかる。但し「イ」と「ヰ」、「エ」と「ヱ」の区別はしばらく保った。
・ア行の「エ」とヤ行の「エ」の区別は10世紀半ばまでは区別されていた。紀貫之の『土佐日記』(935年頃成立)を忠実に写した写本には区別があるという。源順(911-983)の作った歌を集めた『源順集』には「あめつちの詞」に依拠した歌があるが、「あめつちの詞」には「え」の文字が2回出てくるので区別があった時代のものと見られる。但し源順自身は区別がわからなくなっていた。源為憲が著した『口遊』(970年)に載せられている「たゐにの歌」には区別がなく、いろは歌も同様である。
上代特殊仮名遣の区別はほとんどなくなり、9世紀にわずかに「コ」の甲乙の書き分けが見られる程度である。

◇ 音声
実際に発音される音声に関しては、以下のような点が特筆される。
・ ハ行の子音はおそらく両唇摩擦音(。「ふぁふぃふふぇふぉ」のような音)であった。 ただし語頭以外の位置では、11世紀頃までに /w/ に変化・合流した。これを「ハ行転呼」と呼ぶ。
・ サ行・ザ行の子音は , / , / , などであった可能性がある。
・オとヲが合流した後、 の音声になったと見られている。

◆文法

◇動詞
中古日本語は上代日本語から8つのすべての活用を引き継いだ上、新たに下一段活用が加わった。

◇ 動詞の活用
棒線部は語幹である。空欄部分は該当が無い場合。二重になっているものは複数または代替のもの。ひらがなは伝統的な活用表である。特に断らない限りカ行で示した。