この小説では、作者がスペイン旅行をした際に出会った山賊の身の上話としてカルメンの物語が描かれている。彼はカルメンという情熱的な
ジプシー女に振り回されたあげく、悪事に身を染めてお尋ね者となりついには死刑となる。激しく恋に燃えるが心変わりしやすく、男にとっては危険な女というカルメンのイメージは、
ジョルジュ・ビゼーのオペラ『
カルメン』(1874年初演)でさらに強調して描かれることになる。
竜騎兵ドン・ホセはカルメンに誘惑され、婚約者を捨てて軍隊を脱走する。しかしカルメンは
闘牛士に心を移し、嫉妬に狂ったドン・ホセは匕首をもって追いかけカルメンを刺し殺すのである。